走り寄る四、五人の胡服の男が、息を切らせて呼ぶ。
「何だ」
「チョ総管と卓都卿が、西門より逃げました」
「兵はどうしたのだ」
「百名ほど連れて行きまし
懷孕營養補充品たが、残りはまだ城内に」
「あい分かった」
そのまま俺に振り返り、イ・ジャチュンが頷いた。
「これで終いです、大護軍殿。チョ総管は、自らこの
双城総管府を捨てました。恐らく元へ逃げ帰りましょう」
思うた通りか。
俺が今まで落とした城の中、最も容易い戦だった。
元の要塞の中でも最高峰、双城総管府を預かる以上
いくら素人とはいえ、もう少し気概のある男かと思ったが。
「チュンソク、トクマニ」
「は!」
「はい!!」
「チュンソクは南。トクマニは北。それぞれ隊を連れ
壁に添って建物を廻れ。残兵に降伏を呼び掛けろ。
俺は軍医殿と共に、東の正館から牢車を曳いてくる」
「は!」
「判りました!」
頷いてそれぞれの隊の兵を連れ、駆けだす二人を見遣った後に、
肩越しに目を流し、背後のこの方へ声を掛ける。
「軍医殿、共においで下さい」
「うん、分かった」
頷いたこの方の騎乗を確かめた後、アン・ジェの残した 馬に乗り
そこに立つ周囲の兵へ声を張る。
「縛った兵が戻れば、そのまま並ばせろ。
総管府の兵に関しては 敵味方<
二按貸款は俺たちでは判じられぬ。
斬って来た者のみ迎え討て」
「は!」
「はい!!」
返る声を確認した後、横の鞍上に収まったこの方の目を見る。
「行けますか」
「うん」
頷く声を聞き、馬の腹を軽く蹴る。
篝火の光を後に、闇の中へと、俺たちの馬は駆け出した。
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